支援は掛け算である

◆ 支援は「足し算」ではなく、掛け算で伸びる

支援の現場では、
「知識を学び、良いプログラムを実践すれば子どもは変わる」
そう信じて疑わない支援者が非常に多くいます。

けれど、現場で本当に子どもが変わるのは——
そんな単純な“足し算”の世界ではありません。

支援は 掛け算 です。

◆ ① どれだけ勉強しても、子どもの“やる気が 0”なら結果は 0

10(支援者の知識)× 10(プログラムの質)× 0(子どものやる気)0

どれだけ支援者が頑張っても、
どれだけ素晴らしい教材やプログラムがあっても、
子ども本人が「やってみよう」と思える状態が整っていなければ、何も始まりません。

この「やる気」は偶然ではなく、
支援者の関わり方によって引き出されるものです。

◆ ② 子どものやる気は「安心感」からしか生まれない

ここを多くの支援者が見落としています。

  • できたところを認めてもらえる
  • できなくても責められない
  • 比べられない
  • 失敗が許される
  • 支援者が味方でいてくれる

この“心理的安全性”が整ったとき、
子どもは初めて 「やってみよう」が生まれます。

だから、
支援の9割は支援者の関わり方で決まる
といっても過言ではありません。

◆ ③ そして、その関わり方を支えるのが「見立て」

支援者の中には、
“とりあえずプログラムをやれば伸びる”
という誤解が根強くあります。

しかし、どれだけ素晴らしいプログラムも
間違った見立て・間違った順番で行えば成果が出ません。

料理で例えると分かりやすいでしょう。

  • 野菜を切る前に炒めようとしてもうまくいかない
  • 煮込む前に味付けしても美味しくならない

支援も同じです。

見立て(原因の理解) → 手立て(適切な支援) → 関わり方(安心の土台)

この順番で整ったとき、
支援は掛け算のように威力を発揮します。

◆ ④ 「支援は掛け算」を理解した支援者だけが、子どもを本質的に伸ばせる

知識だけでは足りない。
プログラムだけでも足りない。

最も大切なのは、
支援者自身のマインドと関わり方。

支援者が変わると、
子どもの“やる気”が生まれ、
その瞬間から伸びる速度が変わります。

べすとびじょん式が“支援者育成”に力を入れる理由は、まさにここにあります。

🌱 まとめ

支援とは、
知識 × プログラム × 子どものやる気 × 支援者の関わり方
すべてが掛け算でつながる総合技。

その掛け算の起点となる
「見立て」と「関わり方」こそが、支援者の最大の武器。

🔶 支援は掛け算。

知識 × 見立て × 手立て × 関わり方 × 子どものやる気

すべてが揃って、初めて“変化”が生まれる。**

そして、その武器を磨き続けること——
それが、べすとびじょんの支援理念そのものです。