発達の土台とは?(応用編)

🌱 発達の土台(応用編)

—「なぜ整わないのか?」を科学し、 正しい順番で整える —

子どもの発達は “積み木” のように、
土台 → 中間 → 高次 へと順番に積み上がっていきます。

べすとびじょん式の応用編では、
この「土台の中でも、どこでつまずきが起きているのか」を
さらに深く読み解き、支援につなげる視点を学びます。

■ 土台づくりがうまくいかない3つの理由

土台が整っていない子には、
多くの場合、共通して次の3つの背景があります。

① 視覚の“入力機能”が安定していない

  • 眼球運動のズレ
  • ピント調節が不安定
  • 目と身体の協応の弱さ
    これらがあると、脳に入る情報がそもそも整いません。

② 身体の“姿勢・感覚の使い方”が未熟

  • 原始反射の残り
  • 姿勢保持の弱さ
  • 感覚統合の未発達
    情報を受け取る「器」が安定しないため、学習も生活もブレやすくなります。

③ 経験が十分に積み重なっていない

「できる」「わかる」ためには、
小さな成功体験の積み重ねが欠かせません。
経験が少ない子は、認知が伸びにくくなります。

■ 応用編のポイント

✦「どれが原因か」ではなく「どこから整えると効果が出るか」を見抜く

支援は 順番を間違えるとうまくいかない というのが
べすとびじょん式の大原則です。

応用編では、
次の“3つのレイヤー”を丁寧に見立てます。

【レイヤー1:入力機能(視覚 × 感覚)】

ここがブレると、
どれだけ頑張らせても成果につながりません。

  • 目の動き(追従・跳躍)
  • 両眼の使い方
  • 前庭感覚(バランス)
  • 触覚・固有感覚の反応

【整える順番の基本】
① 身体感覚 → ② 姿勢 → ③ 視覚機能
この順番で支援すると、変化が出るスピードが大きく変わります。

【レイヤー2:処理機能(脳の働き)】

土台が整うと、脳は本来の力を発揮します。

  • ワーキングメモリ
  • 理解力・判断力
  • 情報処理スピード
  • 実行機能(EF)

そして何より大事なのは
子どもの「マインド」「メンタル」
どんな気持ちで何をするか!これが重要!

ここは「トレーニング」だけでは伸びません。
土台 × 経験 × 安心感 が揃って初めて伸びていきます。

【レイヤー3:表出(行動・学習・コミュニケーション)】

最後に見えてくるのが、子どもの行動変化です。

  • 姿勢が崩れにくくなる
  • 読み書きの負担が減る
  • 集中が続く
  • 気持ちを言葉で出せる
  • お友だちとの関わりがスムーズになる

行動だけを見て指導しても変わらないのは、
行動は“結果”として表れるものだからです。

■ 応用編のゴール

このページの目的は、
支援者が「発達の土台」を “現場で見抜けるようになること” です。

  • どの層が未発達なのか
  • どの順番で整えるといいのか
  • どの刺激が最も負荷が少なく変化を起こせるか

これらを見立てられるようになることで、
支援が掛け算のように機能しはじめます。

支援者のスキル × プログラムの質 × 子どものやる気
この3つが整ったとき、支援は驚くほど動き出します。

■ べすとびじょん式が大切にすること

最後に、この応用編で最も伝えたいメッセージです。

「できない」には必ず理由がある。
その理由は、優しさの中にある“仕組みの問題”である。
だからこそ、責める必要はない。
正しい順番で整えさえすれば、子どもは必ず伸びていく。

べすとびじょん式は、
科学 × 見立て × 実践 × 子どもファースト
で子どもの未来を切り開く支援です。


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